第2713回:持ち主不明の建物

今日は解体の現場からです。

 

↓こちらは今年の大雪で屋根が破壊された現場です。

 

↓もう1枚です。

今年の雪でここまで崩れてしまいましたが、もともと、劣化がひどい状況でした。

こちらは柏崎市のある地域の農作業所のようです。

既に持ち主の人は居なくなってしまいました。

この建物を維持・管理する人がいなくなり、既に10年以上が経過しているとのことです。

屋根もさびて、木製建具の窓ガラスも割れており、廃墟となっていました。

町内会長も持ち主の親族を探しましたが、見当たらなくて、町内の役員会議で話し合い、このままの状況で放置していると、2次災害が発生する可能性があるとのことで、町内会費で解体することになりました。

 

少し古いデータになりますが、2018年(平成30年)の総住宅数は6242万戸(総務省統計局調べ)でした。

そのうち、住居世帯のない住宅(表現がまどろっこしいですが、空き家と建築中の建物を指します)876万戸あるそうです。

2018年の新築住宅の頭数が94万戸でしたので、だいたい780万戸が住宅の空き家になります。

 

社会問題にもなっていますが、全国的に空き家が増えています。

昔は複数世帯で同居していましたが、世帯ごとに家を持つようになりました。

話は少し逸れますが、以前、新聞屋さんと話しましたが、新聞を読む人は減っているそうですが、世帯が別れているため、意外と新聞の購読者は減っていないそうです(人口は減少していますが、世帯数は増加している)

そして、高齢者になった世帯は介護が必要になり、転居することになり、不要な家が増えていく。

それぞれが家を持っているため、空き家の面倒が見れなくなり、敷地には雑草が生えたり、建物も老朽化し、不衛生になります。

不法侵入などの可能性も出てきますので、周辺地域に悪影響を与えます。

 

↓こちらは内部の写真です。

既にサッシなどは壊れてていますね。

 

空き家問題は社会問題なので、ここで良い解決策を提案できないですが、今回はこの空き家を町内会費で解体することになりました。

 

↓解体風景です。

本来、解体する場合は木材、板金(屋根や外壁材)、アルミ(窓枠など)、ガラス(窓)、プラスチック(雨樋、配管)などに分別して産業廃棄物として処理ますが、どうしても解体費用が上がります。

その場で解体し、現地に置いておくことにしました。

解体屋さんにも相談しましたが、所有者不在の建物を役所から指示で解体するケースも増えているそうですが、解体費用を削減するために、崩して、その場に置いているのが現状のようです。

重機で骨組みは分けています。

 

↓解体完了です。

 

分別した骨組みの柱や梁は材料が飛ばないように上から重石代わりに使用しています。

 

処分した方が地域の景観を維持できるのですが、予算が無いのが現状です。

このような建物が増えないことを祈るばかりです。

建てた建物は最後まで面倒を見る。

 

少しずつでもこのような物件が増えないように良い方法を勉強していきたいと思います。

 

つづく

 

第一建築業